菫か薔薇か、百合はみてるかもしれない?

以下の文章には、ボーイズラブ、あるいは、ガールズラブに関する記述があります。そういうのが苦手な方はお読みにならないで下さい。





mixi某コミュで、ボーイズラブを「薔薇」、ガールズラブを「百合」と分類しているのを見つけて、百合は知っていたけれど、薔薇は初耳だったので、思わず、ウィキペディアで調べてしまいました。
……確かにBLの項目に「薔薇」と呼ばれるって書いてある……。
薔薇族」というゲイ雑誌が元らしいです。更に、女性の同性愛を「百合」と表現するのも、この「薔薇族」が元らしいです。

でも、私のイメージでは、ボーイズラブと言えば、「菫」だったんです!
故・氷室冴子先生の作品『雑居時代』に、ゲイの大学生が登場するんですが、彼をゲイだとヒロインが見破るシーンで、ヒロインが「菫の花はお好き?」と聞いて、相手が「ええ、好きですよ」みたいに返してヒロインが確信するっていうのがあるんです。

あと、同じ氷室冴子先生の作品『ざ・ちぇんじ!』にも、男性同士の同性愛の描写として、「奇し(あやし)の恋は禁色の 深き菫の色なりき 誇る匂いは無かれども…」とかいう和歌が引用されていた気がする。今、手元に本がないので、確認は取れませんが。

この歌、ネットで引いてもほとんど登場しないので、何が原典なのか、もしかすると氷室先生の創作の可能性もあるけれど…。

英語で「パンジー」は男性同性愛者の意味って、ウィキペディアにも書いてあるし。

あ、氷室先生の作品を知らない方、こうやって氷室先生を引き合いに出しているからって、氷室先生をボーイズラブ作家だと思わないでくださいね。そう思って、彼女の作品を読むと、多分、がっかりします(苦笑)

なんとなく、菫のひっそりした感じが、男性同士の禁断愛みたいなイメージと合ってる気がするんですが…。今の男性同士はもっとど派手に、薔薇のような華麗な恋をするんですかね?
薔薇はメジャーな花すぎて、差別だと言われるかもしれないけれど、同性愛みたいなアウトサイダー的な愛の代表格に使われると、ちょっと引くなあ…。

じゃあ、百合はいいのかって言われると、ちょっと困るんですが。百合はカトリックでは聖母マリアの象徴の花だし…。
「マリア様はみてる」というシリーズが人気ありますが、ガールズラブを百合に例え始めるより、マリア信仰の開始のほうが、ずっと以前の話ですから。
あ、元祖ガールズラブ本だと個人的に思っている『花物語』、学校の図書室で見つけて、花の童話集かと思って借りて、きちんと内容を読んだ時は、「なぜ、これが女子校の図書室に、こんなに堂々と置いてあるの!?」と引きました。(私の母校は女子校)

うだうだ書きましたが…。
……3月14日、毛利伸受けオンリーイベントに向けて、新刊が出せるように頑張ります。(結論はそれか!)