パニック

※注意※
嘔吐・下痢の描写があります。食事中の方、そういうのが苦手な方はお読みにならないで下さい。



昨日の息子はとても元気だったので、今日から登園させようと、朝は2人そろって7時半に起きて、息子には朝ご飯にご飯と卵焼きを食べさせました。
8時過ぎに、そろそろ歯磨きをさせて、制服に着替えさせようと、息子に声をかけると、ダイニングの床にごろりと横になり、「お腹が痛い」と言って動きません。
息子が腹痛を訴えるのは良くある事で、かかりつけ医からも「すぐに治るようなら気にしなくて良い」と言われているので、いつもの事だと思って、「歯磨きしよう。幼稚園行こう」と誘いましたが、息子は腹痛を訴えるばかりで、一向に動こうとしません。
病み上がりだし、仕方ないなと、幼稚園に欠席の電話をしました。

その後、二階の布団に横にさせて、様子を見ていたら、ふいに息子が体をくの字に折り曲げ、「ぎゃあー!」と苦悶の絶叫を上げながら、もだえ苦しみ始めました。何事かとおろおろしていると、息子はそのまま布団に、朝食を全て吐いてしまいました。
息子が吐くのも一応、慣れているのですが、げぼっと一回やれば、大抵、すっきりした顔をしているのに、今日はいつもと様子が違って、一向に吐くのが収まらず、胃液だけになっても、ひたすら吐き続けています。

洗面器を差し出してみたり、トイレに連れて行ってみたりしたのですが、洗面器ははねのけてしまうし、便器からは顔を背けるしで、それでも吐き続ける息子の有様に、息子の衣服も、トイレやダイニングの床も、家中が汚れ物だらけになってしまいました。
しまいに、息子は真っ青な顔色で、ぐったりと床に横たわり、時折、胃液を吐き続けるような状態になってしまいました。

かかりつけの小児科に電話をしてみたのですが、「とにかく連れて来て下さい」としか言われません。でも、吐き続ける子どもをどうやって移動させればいいのかが分からなくて、救急車を呼ぼうかと真剣に悩みました。

もう、どうしていいのか分からず、実家の母や主人や主人の母に電話をして、アドバイスを仰いだのですが、義母の「タクシーですぐ病院へ連れて行ったほうがいいわよ。私も病院へ行ってあげるから」の一言で、タクシーを呼ぶ事に決めました。

貴重品を入れたリュックを背負い、息子が吐いた時のために、料理用のボールとティッシュボックスを持って、タクシーの運転手さんに「お車は汚しませんから!」と言って、かかりつけの小児科まで連れて行ってもらいました。幸い、車の中では、息子は一度も吐きませんでした。
更に運の良かった事に、今日のかかりつけ医は患者が少なく、待ち時間がほとんどなくて済みました。
待合室で、ぐったりと横になっている息子の口元に、ティッシュをあてがいながら、順番を待っていると、義母がタクシーで駆けつけてくれました。
熱は平熱で、採血と尿検査をしたのですが、尿検査のためにトイレに行った際、オムツに下痢をしていた事も判明。

かかりつけのM先生は「自家中毒かなあ? でも、下痢をしているという事は、ウィルス性胃腸炎だろうな」と診断。
点滴を受けることになりました。
ベッドのある部屋で、アンパンマンのビデオを見ながら、1時間、点滴をしました。義母いわく「点滴していると、紫色だった唇に赤味が戻って来た」との通り、無口でぐったりしていた息子も、徐々に元気を取り戻し、おしゃべりを始めました。

看護婦さんや薬剤師さんに「今日は点滴後、1時間は何も飲ませず、飲み物は経口補水液などを少しずつ与えるようにして、夕食もおかゆなどで様子を見て下さい」と言われ、かかりつけ医さんには「明日も様子がおかしかったら、連れて来て下さい」と言われて、帰宅しました。
義母は夕方まで家にいて下さって、汚れ物の洗濯など、色々と手伝っていただきました。義母が見守って下さって、息子が昼寝している隙に、買い物にも行けました。

夕方になる頃には息子は元気になって、食欲も出て、温かいお茶とおかゆをほんの少し食べました。

熱風邪がやっと治って、もう安心と思った直後の異常な胃腸炎に、もうパニックでした。